針灸治療で脳の血流が改善する
東京都老人総合研究所は、
針灸治療で脳の血流が改善する仕組みを動物実験で解明した。
同研究所の内田さえ主任研究員らは、ラットにハリや灸を施術し、脳の血流がどのように変化するかを調べた。
鍼
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ほおにハリを打ち1分後に調べたところ、脳の血流は1〜割増えた。
ハリを打つ部位を手や足に変えてもほぼ同様の結果になった。
灸
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灸をして30秒後に、脳の血流が約1〜2割改善した。
脊髄につながる顔や手足の神経を途中で遮断したラットを使って、同じ実験をすると、血流の改善は見られなかった。 血流が増えたラットを調べたところ、大脳皮質から分泌される『アセチルコリン』が針や灸の刺激で約2倍に増えていた。
アセチルコリンには血流を増やす働きがある。
内田主任研究員は「手足や顔への刺激による興奮が神
を伝わって脳内の別の神経に伝わり、アセチルコリンの
泌を促した」と語る。
針灸治療では、
脳卒中に伴う言語障害
の症状が改善す
事例も報告されるなど、脳の血流改善に効果があると言
れている