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漢方医学(東洋医学)
(東洋医学の思考法)
東洋医学の考え方は、“病気を治す”より、“病人を治療する”ことに重きをおいてきた。
たとえば、
糖尿病
を治療するに当たって、 西洋医学では、病気の原因と思われる血糖値が高いことや、インスリンの分泌が悪いことなどを問題にする。ところが、東洋医学では、患者さんの訴えるノドの渇き、疲れやすさ、皮膚のかゆみなどを取り除くことに専念する。
(中略)
(診察方法)
疾病に対するアプローチが違っている西洋医学と東洋医学では、診察方法から異なっている。
西洋医学では
患者さんをベッドに寝かせ、膝を立てさせ、腹直筋の緊張をやわらげ、肝臓や腎臓など、内臓の状態を見やすいようにして診察にとりかかる。
東洋医学では
まったく逆で、膝を伸ばして腹直筋を緊張させ、皮膚と筋肉の間にある結合組織の状態を診察する
。
さて、この結合組織が近代医学にとっていかに重要な分野であるかを述べてみよう。
(毛細血管)
結合組織をめぐる問題の1つに、細動脈や毛細血管など微小な
血管
を流れる
血液
の循環がある。
結合組織には微小血管、特に毛細血管が分布する。
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毛細血管の大きさは、直径4ミクロン程度である
�A
一方、矛盾するようだが、毛細血管を、
2倍近い大きさの
(直径7ミクロン)が流れている
�B
球形のままでは通過できないため、長形に押しつぶされた状態に変形して通ることになる
�C
ところで、この
赤血球
の膜に付着するコレステロールが増えると、膜がかたくなって変形しにくくなる。
変形しにくいということは、赤血球が毛細血管を通りにくくなることであり、これが血液の循環を疎外して、
冷え症
などの
不定愁訴
の原因となる
�D
このほかにも、血液中に
脂肪
や
コレステロール
が増えても、血液の粘稠度が増し、毛細血管を通りにくくする場合もあり
ここでの流れが、
体全体の血液の流れの善し悪しに大きく関係するわけで、これを東洋医学は、長い年月にわたる経験のなかで学び取り、治療に取り入れてきたわけである。
(細胞間質液)
血管
の外には、細胞間質液とよばれる血管からしみ出た液がある
。
(中略)
最近、
この細胞間質液のpHが7.0以下
にまで下がることが分かった。
(→
)
のにである。
これまで、
細胞間質液
のpHは血液のpHとおなじであろうと考えられていただけに、意外な発見であった。
(インスリン)
pH7.0
付近
血糖が細胞にとりこまれやすい状態になり、細胞のエネルギー代謝を活発にする
インスリン
の働きをにぶらせてしまうのである。
pH7.4
では
インスリン
は目一杯作用する
したがって、
細胞間質液
のpHが下がっているので、ますますこのインスリンの作用が弱くなる。このことから、細胞間質液のpHを上げることが、
糖尿病
の治療に連なると思われる。
(中略)
酸素の供給が悪くなると筋肉や結合組織にある細胞(脂肪細胞や線維細胞など)では、糖の分解が不完全になり、炭酸ガスと水に分解されるはずのものが途中止まりになり、
ができる。
。
しかし炭酸ガスと水まで分解されるものと比べると著しく効率が悪く、細胞はエネルギー不足になりがちである。
細胞を取り囲んでいる溶液(
細胞間質液
細胞間質液のpHは、血液と同じように、正常では7.4前後に保たれている。ところが、
乳酸
がたまってくると7.0前後にまで低下する。
細胞間質液のpHが低下すると、細胞のエネルギー源である血糖の細胞への取り込みを促す
インスリン
が働けなくなる。
(奥田拓道著「和漢薬」中公新書p3〜)